膠原病、リウマチ学

自己抗体

抗核抗体:non specific, positive in SSc

Anti-cyclic citrullinated peptide antibodies:RA

Anti-smooth muscle antibodies:autoimmune hepatitis

cyclophosphamide;alkylating agent. risk of bladder Ca

hydroxychloroquine; for SLE, TNF, IL-1 suppressor, risk of retinopathy

DMARD; MTX cause oral ulcer、macrocytic anemia by interfering folate acid utilization

arthritis from inflammatory bowel disease;Crohn, UC is common cause.

ステロイド治療

腸管でのカルシウム吸収が減り、尿中のカルシウム分泌が増えるため、ビタミンDとカルシウムの補充を予防的に行う。

関節リウマチ RA

DIP関節の炎症はほぼ認めない。PIPやMP関節、手関節等の朝のこわばりは若年でも認め、30分以上続く。発熱や体重減少等の全身性炎症。骨粗鬆症のリスク。肘にrheumatoid nodule。

抗CCP抗体(cyclic citrullinated peptide)陽性。炎症の結果生じたビメンチンなどの蛋白の中のアルギニン残渣が、酵素によりシトルリン化されるが、これにより形状の変わった蛋白質が、ネオアンチゲンとして認識され免疫複合体を形成し、滑膜や軟骨に沈着することによりRAとなる。

滑膜の過形成(パンヌス形成)と炎症を特徴とする。

リウマチ因子IgGのFc部分に対するIgMを中心とした抗体であり、リウマチ因子と血中IgGは結合する。

抗CCP抗体、リウマチ因子が両者陽性である場合は関節破壊は強い。一方両者が陰性である場合は関節破壊の勢いは弱い。

治療= Methotrexateが第一選択、次にTNF inhibitor (infliximab, etanacept)。使用前にHBV, HCV, TB(PPDもしくはInterferon-gamma release assay)のチェックを行う。メソトレキサート服用中は副作用を低減するために葉酸を補充する。(血球減少時のレスキューには効果がない。)

ステロイドとNSAIDsは対症療法的で、関節破壊を抑制はしない。(しかしDMARDsの効果発現には数週間かかるため、まずステロイドの使用が症状改善に効果がある。)  

変形性関節炎 Osteoarthritis

手指のDIPやPIPを含む(Heberden, Bouchard 結節)、関節炎。他には下肢や脊椎。30分以内の短時間の朝のこわばりで、年齡とともに悪化する。

関節に捻髪音crepitusを認める。関節内のメタロプロテアーゼ活性の上昇が原因と考えられる。

NSAIDSによる鎮痛管理が不十分である場合は、人工関節置換術を検討するが、高度肥満(BMI>40以上等)がある場合は、まず減量を優先する。

Felty syndrome

can be before/after RA, inflammatory arthritis, splenomegaly, neutropenia,lower ext ulcer

リウマチ性多発筋痛症 polymyalgia rheumatica

側頭動脈炎の半数にリウマチ性多発筋痛症を合併する。準急性発症の首や肩や臀部の痛み。50歳以上。一ヶ月以上の症状。朝のこわばりは1時間以上継続する。CRPやESRの上昇は感度が高い。治療は低用量ステロイド。筋生検は確定的な検査。関節痛はなく筋肉痛のみ。

結節性多発動脈炎 Polyarteritis nodosa

フィブリノイド壊死を伴う分節性、全層性の動脈炎。小中動脈の炎症と虚血による臓器障害(腎、心、肝、腸)。動脈瘤形成。特発性であることが多いが、30%がB型肝炎ウイルス感染に合併する。ANCAや抗核抗体は陰性。

レイノー兆候 Raynaud phenomenon/disease

特発性もしくは2次性。寒冷によって惹起される血管収縮。治療は増悪因子を避けること。Caブロッカーはジヒドロピリジン系(ニフェジピン、アムロジピン)とジルチアゼムが有効。ベラパミルは無効。寒冷曝露、振動は避ける。

強皮症 Systematic sclerosis/ Scleroderma

多臓器、血管へのコラーゲン組織の異常沈着。

  • Limited cutaneous:Raynaud症状、肺高血圧、cutaneous telangiectasia, CREST, 抗セントロメア抗体陽性
  • Diffuse cutaneous:scleroderma, renal crisis, MI, IP, anti-Scl-70=topoisomerase antibodies, anti-RNA polymerase antibodies,worse prognosis

手指の潰瘍化、カルシノーシス

合併症には間質性肺炎、心筋線維化、腎障害等。食道障害は遠位食道の固有筋層の線維置換による。嚥下障害、誤嚥、GERDの原因となる。

Raynaud症状にはCaブロッカーを用いる。

Scleroderma renal crisis; 通常SScの診断5年以内に発症。重度の高血圧、腎不全、HUS, DICの合併。腎障害、高血圧に対してはACE阻害薬を持ちいる。

皮膚筋炎 Dermatomyositis

anti-Jo-1(抗ヒスチジルtRNA合成酵素)抗体もしくはanti-Mi抗体が陽性。

  • 皮膚症状:heliotrope sign, Gottron’s sign
  • 筋炎:近位筋の障害と筋酵素の上昇。近位食道、咽頭の横紋筋も罹患するために嚥下障害、誤嚥のリスクとなる筋周囲の炎症細胞浸潤、筋膜周囲の萎縮

悪性腫瘍に付随して発症することあり。その場合は悪性腫瘍の治療にて皮膚筋炎は消失しうる。

多発筋炎 Polymyositis

未知の抗原(おそらくウイルス感染)にトリガーされた炎症性筋障害。主要組織適合複合体クラス1抗原(MHC class 1)が筋細胞膜に発現していることが証明されており、それがCD8陽性細胞傷害性細胞を誘導し、筋破壊となっていると考えれれている。

対称性の近位筋障害, 筋酵素、炎症値の上昇(CPK, AST, ESR↑)ANA, anti Jo-1抗体が陽性。関節炎も伴いうる。生検=筋肉内の単核球浸潤(Endomysial mononuclear inflammatory infilitrate)。斑状壊死。間質性肺炎、心筋炎の合併。傍腫瘍症候群としても発症。皮膚初見を伴わないのが皮膚筋炎との違い。Tx=steroids

SLE

アフリカ系、アジア系、ヒスパニック系に多い。光線過敏症。PLT↓(immune mediated destruction), focal proliferative glomerulonephritis, serositis漿膜炎(pleural, pericardial, peritoneal), C3, C4↓, arthritis morning stiffness, 抗核抗体ANAは感度が高い。Anti-ds DNA抗体は特異的所見である。mRNAのスプライシングの結果生じるintron部のsmall nuclear RNAに対して抗体形成することもある(抗Smith抗体)。

顔面の蝶形紅斑、ディスコイド斑、口腔内潰瘍、腎障害、緩徐に発症する関節炎、低補体血症、WBC/Plt↓

治療は抗マラリア薬であるハイドロキシクロロキンが関節炎、漿膜炎、皮膚症状に有効。ステロイドも用いられる。

冠動脈疾患のリスクが50倍と言われている。早期の心イベントに注意が必要。

Cardiac involvement in systemic lupus erythematosus

Coronary artery disease in systemic lupus erythematosus: A review of the literature

Age-specific incidence rates of myocardial infarction and angina in women with systemic lupus erythematosus: comparison with the Framingham Study

薬剤性ループス

リスクのある薬剤(プロカインアミド、ヒドララジン、イソニアジド、ミノサイクリン、TNF-α阻害薬)によって誘発されるループス。発熱、倦怠感、関節炎、漿膜炎(心膜炎、胸膜炎)、肝脾腫を呈しうる。皮膚所見、神経、腎症状の合併は稀。

プロカインアミド、ヒドラジン、イソニアジドは肝臓で二期アセチレーションで代謝されるが、これが遅いアセチレーターの場合は薬剤性ループスのリスクとなる。

検査所見で、抗核抗体および抗ヒストン抗体を認める。抗Ds-DNA抗体はほぼ認めない。

好酸球性肉芽腫症候群 Eosinophilic granulomatosis with polyangitis, (Churg-Straus)

喘息、副鼻腔炎、好酸球血症を伴う小中血管炎。神経周囲血管の血管炎による非対称性の多発関節炎。抗好中球ミエロペルオキシダーゼ抗体(p-ANCA)陽性。

巨細胞性動脈炎・側頭動脈炎

ヨーロッパの家系に多い血管炎。一過性全盲、顎跛行。リウマチ性多発筋痛症を半数に合併。高度なESR、CRPの上昇。特にIL-6が病勢に相関し、抗IL-6薬(Tocilizumab)が治療に有効的である。

線維筋痛症 fibromyalgia

若年から中年の女性に。広範な筋骨格系の痛み。3ヶ月以上継続。 炎症所見は認めない。中枢での痛み刺激の情報処理の異常が疑われている。

鑑別として貧血、炎症性関節障害、甲状腺機能低下症を否定することは重要である。

治療=規則的な有酸素運動と十分な睡眠。徐々に運動量を増加させることは痛みの減少につながると言われている。薬物としてはtricyclic antidepressants(amitriptyline)しかし副作用として (aniticholinergic,orthostatic hypotension,lethargy)。他には筋肉弛緩薬、SSRI.

Parvo B19 関節炎

成人に発症する。両側性に上肢や膝などの関節炎となるが、自然軽快する。

Disseminated gonococcal infection

polysrthralgia, tenosynovitis, painless vesiculopustular skin lesion

サルコイドーシス Sarcoidosis

CD4陽性T細胞によるマクロファージの活性化(IFNーγ、TNFーα等)によって肉芽腫が生じる病態。

アフリカ系の若年者に多い。咳、呼吸困難、皮膚病変(painful erythema nodosum) 非乾酪性肉芽腫。レントゲンで両側性肺門リンパ節腫大。肺網状浸潤影。高カルシウム血症、高尿酸血症、血清ACE値の増加。通常1−2年の経口ステロイドが必要となり、75%以上の患者で完治する。

診断はリンパ節生検で非乾酪性肉芽腫の証明。リンパ節は可能であれば表在のものを生検する。

30%の患者で肺外病変を呈する。この場合は著明な疲労感を伴う。

皮膚結節、ぶどう膜炎(対光反射の鈍化、対側対光反射による患側の痛み、充血等)、多関節炎、末梢性顔面神経麻痺、肝腫大、末梢リンパ節腫大

Whipple disease

chronic malabsorption diarrhea, weight loss, arthritis, lymphoadenopathy

遺伝性ヘモクロマトーシス Hemochromatosis

常染色体劣性遺伝。臓器への鉄沈着。

皮膚の色素沈着、軟骨石灰化、急性の関節症(手指、膝、足関節、肩)、カルシウムリン結石(CPPD)による結晶性関節炎、鉄沈着による肝膵腫大、肝硬変、肝細胞癌、糖尿病、低性腺機能、甲状腺機能低下症、拘束性心筋症、拡張型心筋症、感染症リスク (Listeria, Vibrio, Yersinia) 

治療:瀉血

シェーグレン症候群 Sjogren syndrome

目、口、皮膚の乾燥。anti-Ro, anit-La抗体陽性、B細胞のポリクローナルな活性化につながり、B細胞性non-hodgkinリンフォーマのリスクとなる(5%で合併)。65歳までに発症する。

乾燥症状に対しては唾液分泌刺激や人工涙液を用いる。

加齢関連乾燥症候群 (ドライアイ症候群)

甲状腺疾患、糖尿病を持った女性に多い。

白血球破砕性血管炎 leukocytoclastic vasculitis

免疫複合体の組織沈着によって生じる病態(Tyep III 過敏症)。抗原暴露後から7−14日後の発熱、皮膚掻痒感、関節炎。小血管炎とフィブリノイド壊死、紫斑、著明な好中球浸潤。補体C3低下。抗原惹起性の蛋白(キメラ性のモノクローナル抗体や非ヒト由来免疫グロブリン)の投与が原因となりうる。血清病様の応答はペニシリンやセファクロルやST合剤投与でも起こりうる。

don’t need to avoid future use of causal ABx

Inflammatory spondylarthrosis

夜間に症状増悪。AS, psoriatic arthritis, reactive arthritis, IBS related. HLA-B27陽性

反応性関節炎 Reactive arthritis (Reiter synd)

感染性腸炎(Shigella, Yersinia, Salmonella, Campylobacter, Clostridium)もしくはクラミジア(Chlamydia trachomatis)による泌尿器感染に1-4週間後に続発. 

HLA-B27陽性が多い。細菌の抗原との免疫複合体が病因。

仙腸関節炎、非感染性単関節炎、結膜炎、非感染性尿道炎、口腔内潰瘍、環状亀頭炎(潰瘍)リンパ節腫脹は伴わない

治療=関節炎症状にはNSAIDsクラミジア感染が陽性であれば抗生剤。腸炎が原因の場合は抗生剤は不要。

強直性脊椎炎 ankylosing spondylitis (AS)

HLA-B27セロタイプに関連。仙腸関節のレントゲン所見が診断的であり必須。また病勢のフォローアップにもレントゲン変化が重要。男:女=2:1関節炎、涙腺炎、ぶどう膜炎uveitis, Enthesitis骨付着部炎, 脊椎の可動性低下、胸郭の可動性低下からの拘束性肺障害=肺活量を合併しうる。禁煙、有酸素運動は肺障害を遅らせるために重要。

痛風 Gout

針形の尿酸ナトリウム結晶monosodium urate crystals (negatively birefringent複屈折). knee or metatarsophalangeal joint,  骨髄リンパ増殖性疾患(polycythemia vera 真性多血症), 腫瘍崩壊等による尿酸産生亢進がリスクとなる。 tophi痛風結節, limiting alcohol is effective prevention,

急性発作の治療はNSAIDSNSAIDs禁忌ならColchicine(腎障害、肝障害なければ)細胞骨格の微小管形成阻害による白血球の遊走、貪食抑制。消化管粘膜細胞でもその効果があるため、下痢、嘔気、腹痛のリスクあり)。いずれも禁忌ならばステロイドの関節内注射

臨床的に痛風と思われても、関節穿刺にて診断を確定することが重要。偽痛風と鑑別する。尿酸値は診断に当てにならない、

予防には尿酸産生を下げるキサンチンオキシダーゼ阻害薬(アロプリノール、フェブソスタット)。利尿薬(フロセミド、サイアザイド等)は尿酸を上昇させうるため避ける。ARBは尿酸を下げる効果があり、高血圧には良い適応となる。

偽痛風 Pseudo-gout

ピロリン酸カルシウムcalcium pyrophosphate dehydrate deposition (CPPD)(positive birefringent, 長斜方形Rhomboid-shape). 膝に多い。ヘモクロマトーシスの鑑別が必要。高PTH、甲状腺機能低下、高カルシウム血症に伴って生じうる。半月板石灰化や軟骨石灰化 chondrocalcinosis (calcification of articular cartilage)を認める。

クリオグロブリン血症 Cryoglobulinemia

慢性C型肝炎患者に多い。触知できる紫斑、倦怠感、関節痛が3徴。20%の患者に糸球体腎炎 glomerulonephritisを合併。リウマチ因子陽性、低補体値。

hepatosplenomegaly, hypocomplementemia, peripheral neuropathy

Type1=caused by multiple meyloma etc, hyperviscosity, complement normal

Type2 or 3=caused by chronic HCV,HIV, SLE. purpuric palpable skin lesion,arthralgia. complement low

長期的な管理としては、背景にあるHCVに対する抗ウイルス薬治療等が望まれる。

壊疽性膿皮症 Pyoderma gangrenosum 

based on inflammatory bowel disease. in legs, Tx=steroids

軟骨無形成症 Achondroplasia

常染色体優性遺伝。FGFR3の異常。長骨形成過程である、軟骨内骨化の障害

骨形成不全症 Osteogenesis imperfecta

常染色体優性遺伝。骨折(Type1コラーゲンの欠損のためにしなやかさがなくなる)、難聴、 青色強膜、小さく変形した歯。collagen type1 (COL1A1) defect

パジェット病/変形性骨炎 Paget disease/Osteitis deformans

層板骨lamellar boneのモザイク化。局所の骨のリモデリングが亢進した状態(RANKやオステオプロテオグリカンによって)。*造血肝細胞が破骨細胞前駆体に分化し、そのRANKレセプターにReceptor activator of nuclear factor kappa-B ligand(RANK-L)が結合することにより、破骨細胞osteoclast増加となる。

溶骨亢進期→溶骨造骨混合期→骨硬化期(モザイク化).

症状所見:多くの患者は無症状。頭蓋骨の変形、難聴、めまい、脊柱管狭窄、長骨の変形、骨痛、骨折のリスク。ALPの上昇, normal Ca, P,、尿中hydroxyprolineの上昇。

高齢者におけるALPの単独上昇はまずPaget病を疑う。

CTで肥厚した不均一な頭蓋骨を認める。

治療は荷重される骨が侵される等、有症状の場合に考慮される。第一選択としてはBisphosphonates (alendronate), 第二選択としてカルシトニン。すでに完成した難聴については治療への反応は不良である。

骨粗鬆症 Osteoporosis

骨梁trabecular boneの菲薄化。dual energy x-ray absorptiometry (DEXA)がスクリーニングとして65歳以上の女性に必要血中カルシウム値やPTH値は正常範囲である。30歳以降は年間0.5-1%の割合で骨量は減っていく。

エストロゲンは破骨細胞の破骨を抑制するオステオプロテオグリカン(OPG)を増やし溶骨を促進するRANK受容体の発現を抑える働きで、骨量を維持する働きがある。DenosumabはOPGの働きをするモノクローナル抗体で、RANK-Lに結合しRANK-LとRANKとの結合を阻害する。破骨細胞への分化と生存を抑制する。閉経後の骨粗鬆症の治療に用いられる。

まず、椎体骨の海綿骨が冒されやすい。

検査はDEXAにより骨密度を測定する。Tスコア(30歳の同性と比べた際の標準偏差)が-2.5以下で骨粗鬆症と診断される。

治療:適応は骨折歴、DXAでTscore−2.5以下、10年で主要骨折20%以上もしくは大腿部骨折3%以上のときにおこなう。

閉経後の女性には骨粗鬆症予防としてビタミンDとカルシウムの摂取を促す。

ビスフォスフォネート:Alendronate。骨表面のハイドロキシアパタイト結合部に付着。破骨細胞による骨吸収を抑制する。溶骨低下により血中Caがさがり、またビタミンD欠乏があるとよりCaが低下するため、投与開始前にCaおよびビタミンDを測定する。

PTHリコンビナントアナログ(teriparatide):造骨前細胞から造骨細胞への成熟を促す。消化管でのCa吸収と尿細管でのCa再吸収を促す。

Denosumab:RANK-Lに結合しRANKとの結合を阻害する。破骨細胞の分化を減らし、破骨細胞の生存を縮める。 

 

リスクファクター

修正可能 修正不可能

運動不足

痩せ型

CaとビタミンD不足

過量飲酒、喫煙

早期閉経

ステロイド使用(骨形成低下)

PPI使用( Ca, Mgの消化管吸収を減らすため)

P450誘導する抗けいれん薬
=フェノバルビタール、フェニトイン、カルバマゼピン(ビタミンDの異化亢進)

アロマターゼ阻害薬、メドロキシプロゲステロン(エストロゲン低下)

GnRHアゴニスト(テストステロン、エストロゲン低下)

高齢

女性

白人、ヒスパニック、アジア系

骨折歴、家族の骨折歴

 

 

治療=ビスフォスフォネート、選択的エストロゲン受容体モデレーター(Raloxifene、VTEのリスクあり)。サイアザイドはCaの再吸収を高めるため、リスクを減らす。

  Tamoxifen Raloxifene

弱いアゴニスト

(骨粗鬆症のリスク減らす)

アゴニスト

(骨粗鬆症治療)

乳腺

強いアンタゴニスト(

抗がん剤)

アンタゴニスト

(癌抑制効果)

子宮

アゴニスト

(癌のリスク)

アンタゴニスト

(癌抑制エビデンス無し)

succinylcholine

K↑によるarrhythmia risk

筋肉の構造

ミオシンは太い線維で、そこにアクチンの細い線維がスライドすることで、筋肉が収縮する。

筋肉の収縮時は、筋小胞体からCaが放出され、トロポニンCにCaが結合。するとトロポミオシンがシフトしてミオシンと結合するアクチンを露出するようになる。

骨格筋や心筋では、ATPはミオシンとアクチンが収縮状態でくっついた状態から離すのに使われる。

筋肉の収縮はゴルジ腱器官(Golgi tendon organ, GTO)は筋肉の過収縮をモニターし、過収縮時には収縮を不随意に停止させる働きがある。

筋組織には横行管(T-tubules)があり、これが筋繊維を束ねることで、筋繊維の同時収縮を可能にしている。

筋繊維の種類

遅筋繊維(Type I):姿勢維持に。有酸素代謝。ミオグロブリン(酸素貯蔵)、ミトコンドリア(有酸素呼吸)が多い。傍脊椎筋等。

速筋繊維(Type II):素早い運動に。Type IIbはATPを無酸素的なグリコーゲン分解、解糖から得る。IIaはIIbとIの中間であり、ATPは有酸素代謝から得る。

細胞の分極

細胞内はKが多く、Naが少ない。(NaーK ATPaseによって)。脱分極時はKが流出し、Na、Cl、Caが流入する。

骨の構造

骨梁 Trabecular

重量で骨全体の15%を占める。表面積が大きいため、代謝が活動的である。例えば、閉経後は骨梁(特に腰背部椎体)がまず影響を受け、骨梁が菲薄化して、相互架橋の消失となる。

骨は絶えずリモデリングされているが、骨の造骨は例えば、副甲状腺ホルモンのアナログによって促進される。造骨亢進時はアルカリフォスファターゼ(ALP)が上昇し、これによって骨のミネラル化が促進する。ALPの骨のアイソザイム値は造骨の指標として有用である。他にはN-Terminal propeptide of type 1 procollagen(PINP)も指標となる。

骨化した骨の中で、骨細胞は互いにgap junctionで結ばれ、老廃物、栄養、シグナルを伝達しあっている。

コラーゲンのサブタイプ

タイプ

部位 関連疾患
I 真皮、骨、腱、靭帯、歯牙、角膜、血管、瘢痕組織 骨形成不全症
II 軟骨、硝子体、脊髄の髄核  
III 皮膚、肺、腸管、血管、骨髄、リンパ組織、肉芽組織 エーラスダンロス症候群
IV 基底膜 アルポート症候群

 

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