アスピリン(アセチルサリチル酸)中毒の中毒量と治療


中毒量

アスピリン 150mg/kg以上内服で嘔気、嘔吐出現。

300mg/kg以上内服で重症となりうる。

血中濃度

*ピークは6時間後

*半減期は18-36時間後である。

15~30mg/dl(150~300μg/ml)、耳鳴り、難聴、頭痛、眩暈

25~40mg/dlで、中枢性過呼吸、嘔気、嘔吐

50mg/dl以上は中毒域であり、呼吸性アルカローシス、テタニー 

60mg/dl以上で 代謝性アシドーシス

70mg/dl以上で 体温上昇や昏睡、

80mg/dl以上で 心血管虚脱、

90m/dl以上で 腎・呼吸不全

治療

①胃洗浄

サリチル酸が蠕動を低下させうるため大量摂取時は12時間まで有効

②急性薬物中毒カクテル投与

活性炭30g+マグコロール1袋+ラキソベロン1本+水250ml

③輸液利尿

脱水時は細胞外液を

脱水補正後は開始液程度の輸液を行い、3~6ml/kg/hrの尿量を維持。

④尿のアルカリ化

サリチル酸は酸性薬物であるため尿中排泄を増やすため重炭酸ナトリウム液を投与する。

⑤血液浄化療法

血中濃度100~120mg/dl以上、難治性アシドーシス、痙攣等がある場合は適応となる。

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