皮膚科

皮下出血の定義

  • petechia:点状出血、5mm以下の直径
  • purpura:紫斑、5mmから1cmの直径
  • Ecchymosis斑状出血、1cm以上の直径

創治癒

  • 炎症期:フィブリンクロットの形成による止血。活性化した血小板や損傷した細胞からのサイトカインで24時間以内に好中球が遊走、2−3日でマクロファージが遊走。
  • 増殖期:受傷から3−5日。ファイブロブラストや血管内皮細胞が結合織や血管を形成するために増殖する。創端の皮膚で上皮が増殖し、基底膜物質を分泌し始める。
  • 成熟期:受傷後2週間目。線維化。活性化したファイブロブラストはコラーゲンやエラスチン等を分泌する。

ファイブロブラストの遊走や増殖は血小板由来成長因子(PDGF)によって調整される。ケロイド形成はTransforming growth factor-β(TGFβ)の分泌継続またTGF−β受容体異常によって生じる。

マトリックスメタロプロテアーゼは繊維芽細胞、マクロファージ、好中球、滑膜細胞、上皮細胞とうから分泌され、コラーゲンを分解する働きがある。また、筋繊維芽細胞を集簇させ、瘢痕組織をリモデリングする働きがある。過剰なマトリックスメタロプロテアーゼの働きは、創の拘縮となる。

コラーゲン中にはアミノ酸としてはグリシンがもっとも多く含まれる。

ケロイドの治療は病変内のステロイド注射により70%は反応を示す。反応不良時のみ外科的切除を考慮する。また、治療後の再発のリスクも高い。

加齢性変化

紫外線UVBは上皮で吸収され、日焼けや癌のリスクとなる。

紫外線UVAは皮膚深層に届き、光線加齢の原因となる。上皮は徐々に薄くなり、皮下脂肪、血管、毛嚢、汗腺は減少する。乳頭間隆起は平坦になる。コラーゲンの分解物の蓄積によりコラーゲンのクロスリンクは増加する。紫外線による活性酸素種によって炎症が惹起し、核酸転写が影響され、コラーゲン繊維の産生は減少する。

また、紫外線によりDNAは隣接するチアミンとシトシンが結合するピリミジンダイマーにより転写障害、複製障害となる。修復として、ヌクレオチド切除修復によりピリミジンダイマーは除去される。

ステロイドの慢性使用は細胞外マトリックスコラーゲンやグリコサミンノグリカンの産生が減少するため、皮膚の萎縮となる。

光線加齢は加齢性変化とUVによる障害のコンビネーションでシワが荒く深くなる。

喫煙は加齢性変化を促進する。

トレチノインはFDAに認可され、細かなシワ、色素沈着、皮膚の粗さを改善する。

Looking older: fibroblast collapse and therapeutic implications.

男性遺伝性脱毛症 Androgenetic alopecia AGA

アンドロゲンと遺伝性要因の多遺伝要因性polygenicの遺伝。

telogen effluvium休止期脱毛; after stress, childbirth. self limited.

円形脱毛症 Alopecia areata

境界明瞭な円形状の脱毛。治療は局所もしくは病変内へのステロイド投与にて4−6週間で発毛が認められる。無治療でも1−2年で自然改善する。治療の有無に関わらず、再発を繰り返しうる。

抜毛癖 Trichotillomania

不整形の脱毛。髪の長さもバラバラとなる。

頭部白癬 Tinea capitis

脱毛部に発赤、落屑等がある。

須毛部仮性毛嚢炎 Pseudofolliculitis barbae

縮毛部を剃毛することで、毛が横から生えることによる毛根周囲の皮膚の炎症。剃毛をやめることにより改善する。

爪周囲炎 Paronychia

抗菌薬剤の塗布および局所抗生剤mupirocin等の使用。

膿瘍があれば外科的排膿。

蒙古斑 mongolian spot

resolve in first decade

メラノサイト母斑 congenital melanocytic nevus

benign, can be with hair. can be risk of melanoma if increasing.

メラノサイト母斑 Melanocytic Nevi

良性の腫瘍で、単形のメラノサイトからなる。通常6mm以下。

  • 接合部母斑:真皮上皮接合部に限局する母斑。平坦。
  • 複合母斑接合部接合部直下の真皮内にも拡大した母斑。結節様。
  • 真皮内母斑:古い母斑で、上皮部の母斑細胞は消失した状態。残った真皮内母斑細胞はチロシナーゼ活性を失っており、色素が薄い。丘状。

erythema toxicum neonatorum

asymptomatic scattered erythematous macules in first 2 week. observe.

HSV

vesicular cluster, central nerve infection, fulminant multi-organ disease. Acyclovir

VZV varicella

細胞内封入体と多核巨細胞(Tzankスメア陽性)。小児期に水痘として発症。その後、細胞性免疫の低下で再活性化。vesicular cluster Acyclovir

genital HSV; if not treated, resolve spontaneously but recurrent frequently

アトピー性皮膚炎 atopic dermatitis

5歳以下に生じやすい。顔、頭皮、体幹などに。おむつ部は生じにくい。年齢とともに改善しうるが、青年期に苔癬化しうる。filaggrinといった上皮バリア蛋白の遺伝子異常によっても生じうる。皮膚バリアの消失で抗原に皮膚が暴露されて過敏反応を起こすようになる。リスクは乾燥、家族歴。

治療はまずは保湿、薬剤としてはステロイド外用薬(Triamcinolone等)

伝染性軟属腫 molluscum contagiosum

poxvirusによる。皮膚の接触感染。まぶたに近い場合、結膜炎を起こしうる。中心部にくぼみがある。

トビヒ impetigo

ブドウ球菌もしくは strep pyogenesによる poststreptococcal glomerulonephritisのリスクになりうる。

ヘルペス性湿疹 eczema herpeticum

HSV-1による。有痛性の小水疱vesiclesが潰瘍 (punch-out erosion)になり、出血を伴い、痂皮化する。アトピー性皮膚炎に合併しうる。治療はアシクロビルの全身投与。

じんま疹 Urticaria

過敏反応による表皮の浮腫。上皮は保たれる。

丘疹性蕁麻疹 Papular urticaria

虫刺され後の遅発性過敏反応。

慢性特発性蕁麻疹 Chronic spontaneous urticaria

80−90%は特発性で、誘引なく繰り返し生じる蕁麻疹。診断は臨床所見により下す。治療は抗ヒスタミン薬を予防的に服用。無効であれば、抗ロイコトリエン剤、ステロイド内服を追加する。通常は2−5年で自然軽快する。

蕁麻疹様血管炎 Urticarial vasculitis

24時間以上継続する蕁麻疹様皮疹(2−3日)。痛みを伴う。皮膚生検が必要である。低補体血症等を認める。

IgE依存性の肥満細胞の脱顆粒

intense pruritis, 50% unknown cause

IgE非依存性肥満細胞脱顆粒

麻薬(モルヒネ等)、造影剤、抗生剤(バンコマイシン等)はプロテインキナーゼAやPI3キナーゼを活性化することにより、IgE非依存性に肥満細胞を脱顆粒しうる。蕁麻疹症状、気管支攣縮

肥満細胞非依存性の蕁麻疹

接触性皮膚炎 allegic contact dermatitis

Type-4 (cell-mediated) リンパ節でランゲルハンス細胞に抗原提示をされたCD4が、再感作時に炎症性応答をすることで発症。浮腫により組織は海綿状態spongiosisとなる。hypersensitivity, Nickel

Photsensitivity reaction by drug;tetracyclines, antipsychotic, furosemide, AMD,

TEN/SJS

acute mucocutaneous disorder; cause NSAID, sulfa, allopurinol, anticonvulsive, Mycoplasma, vaccination, GVH

toxic epidermal necrosis;>30% BSA

Steven Johnson syndrome;<10% BSA

多形性紅斑 Erythema multforme

ターゲット様の皮疹。細胞傷害性CD8細胞による細胞性免疫の応答による。ヘルペス感染やマイコプラズマ感染などや悪性疾患、血管炎等に合併する。

結節性紅斑 erythema nodosum

delayed hypersensitivity reaction, bilateral anterior leg nodules. strept pharyngitis, sarcoidosis, IBS, polyarthragia, TB, 

黒色表皮症 acanthosis nigricans 

腋窩に多い。他は鼠径、首。軟性線維腫を伴う。無痛性。“Velvety”

  • benign AN=insulin resistance (such as DM, PCOS)。インスリンやIGFの高地が上皮や表皮の増殖を促す。
  • malignant AN=中年以降の急な出現は悪性疾患(消化管、泌尿器)の合併を疑う。

尋常性痤瘡 acne vulgaris 

リスクはアンドロゲンの増加、機械的刺激(こすりすぎ、タイトな服)、油性の化粧、熱、肥満。エストロゲンはリスクにはならず、むしろアンドロゲンをへらすため軽減する生理周期に関連するニキビはエストロゲン・プロゲステロン併用のピルでの治療も選択肢となる。

治療:生活習慣の改善(Ph中性の洗顔使用、スクラブ剤は用いない、水溶性のスキンプロダクトの使用)、topical retinoids, organic acid, benzoyl peroxide, topical ABx→oral ABx

面疱性ニキビ comedonal acne:

顔面の閉じたもしくは開いた面疱。     

治療>外用レチノイド、サリチル酸、アゼライン酸

炎症性ニキビ inflammatory acne

小さな発赤性の結節。          

治療:軽症>レチノイド外用、過酸化ベンゾイル、             中等度>外用抗生剤を加える(エリスロマイシン、クリンダマイシン)    重症>抗生剤内服を加える

結節性ニキビnodular acne

大きな有痛性結節。イソトレチノインは結節性痤瘡に効果的な治療となる。2回の妊娠反応陰性確認が開始前に必要。sebum皮脂が減り、乾燥肌になる。他の薬剤(テトラサイクリン等)の併用は中止する。

治療:中等症>レチノイド外用、ベンゾイル、外用抗生剤          重症>内服抗生剤を追加                         反応不良例>内服イソトレチノイン (抗生剤は中止する)

drug-induced acne;

steroids etc, monomorphic papules without comedonesにきび

疱疹状皮膚炎 dermatitis herpetiforms 

ヘルペス様の水疱疹が肘や膝に出現。組織的には皮膚乳頭の先端にフィブリンや好中球を伴い、マイクロアブセスを呈する。グルテンの一部のGliadinに対するIgA抗体が関連。またセリアック病も関連する。強い掻痒感。Tx=dapsonem gluten free diet

化膿性汗腺炎 hidradenitis suppurativa

腋窩、鼠径等の有痛性結節。閉塞した毛嚢の炎症。

禁煙、体重減少をまずすすめる。軽度であれば局所クリンダマイシン

重度であれば、経口クリンダマイシンやドキシサイクリンで治療。

白斑 Vitiligo 

20代、30代で緩徐に発症しうる後天性病変。自己免疫疾患 (type 1 DM, chronic lymphocytic=hashimoto, Graves)が関連したメラノサイトの破壊(アルビニズムの場合はメラノサイトがあるの違い)。治療=局所もしくは全身性ステロイド投与。

丹毒 erysipelas 

limited to epidemis and superficial demis. generally streptococci

アテローム epidermal inclusion cyst 

can resolve spontaneously and can recur again

疥癬 scabies

上皮に潜み、疥癬の卵や糞により遅発性アレルギー応答を起こし、強い掻痒感をもたらす。HIV患者では集簇性疥癬となる。3-6週間の潜伏期間。Tx=topical 5%permethrin, oral invermectin

いぼ、疣贅 cutaneous wart

子供、大人に発症。HPV感染が通常関連している。皮膚接触による暴露後2−6ヶ月の潜伏期間後に発症する。サリチル酸による2−3週間の治療が標準。液体窒素による冷凍凝固も代替治療手段だが、皮膚色素脱落のリスクがある。

疱疹性ひょう疽 herpetic whitlow 

HSV (genital=HSV-2, orotracheal=HSV-1 ), grouped vesicles. resolve spontaneously but immunosupressant needs antiviral.

肛門がん Anal cancer

HPV in HIV pt. risk in receptive anal intercourse.

肛門周囲皮膚炎 perianal dermatoses

  • contact; Tx=most common. topical barrier
  • candida;Tx=topical antifungal
  • streptcoccus; pyogenes. erthema, pruritus and pain. oral antibiotics.

尋常性天疱瘡 Pemphigus vulgaris 

皮膚、粘膜の水疱形成、潰瘍。デスモソームにたいする自己抗体。やさしくこすっても水疱が形成される(nikolsky sign)。上皮内(intraepithelial) での離開cleavage with detached keratinocytes. 脆弱な水疱。細胞内のIgG沈着。 Tx=systemic steroid

水疱性類天疱瘡 Bullous pemphigoid 

60歳以上によく起こりうる、そう痒感の強い皮疹で、緊満した水疱を伴う。診断は皮膚生検にて行う。

ヘミデスモソームへのIgG自己抗体。IgG and Cs deposit, 緊張した水疱。common in eldery with malignancy or neurological dx. 上皮と真皮間での離開subepidermal cleavage/blistersであり、粘膜病変は乏しい。Nikolskyも陰性。 基底膜に沿ったIgG沈着。Tx= topical strong steroid (clobestasol)

酒さ Rosacea

辛い熱い食べ物、飲酒、極端な温度、感情的ストレスによって誘発される顔面の紅斑、紅潮、血管拡張, 眼合併症として角膜炎、結膜炎、麦粒腫等がある。

治療はメトロニダゾールの塗布等

バラ色粃糠疹 pityriasis rosea 

adolescence. christmas tree pattern. self limited and reassuranse.

尋常性魚鱗癬 ichthyosis vulgaris 

scale skin. cause=dryness

光線角化症 actinic keratosis AK

日光への露出部に生じる小さな鱗片様の病変。過剰角化および不全角化。角状の結節となることもある。扁平上皮がん Squamous cell carcinomaのリスクとなる。そのため、光線角化症を発見した場合は、病変部を切除もしくは破壊する必要がある。冷凍凝固、5フルオラシルが用いられる。診断は皮膚生検を行う。

日焼け sunburn

SPF15は日常的な生活に、SPF30は屋外での仕事、リクリエーション時に使用が推奨される。15−30分前に塗布し、2時間後に塗り直す。また脱水を防ぐことが重要。

日焼け止めの使用により、基底細胞がん、扁平上皮癌、悪性メラノーマのリスクが減る。

光線過敏症

サイアザイド、ドキシサイクリン等により誘発されうる。

肝斑 melasma

顔面の日光露出部に生じる後天性の色素沈着。とくに妊娠中にエストロゲン、プロゲステロン、メラノサイト刺激ホルモンが増加することにより生じやすい。

熱傷 burn

acute phase GPC, subacute phase GNR infection

intentional immersion injury

sparing of the flexor surface. zebra pattern. uniform depth

senile (actinic) purpura

elderly. caused by loss of elastic fiber in perivascular connective tissue. no laboratory abnormality

扁平苔癬 Lichen planus

5P=polygonal多角形, pruritic掻痒感, purplish plaques紫色, planar平面的。手首、手、体幹、下肢に。診断は皮膚生検を行う。肝疾患、特にC型肝炎に関連した肝疾患に関連する。

接触性皮膚炎

 苔癬化した皮膚状態で、金属等の接触部位に起こりうる。

毛孔性角化症 Keratosis pilaris

毛孔内にケラチンプラグがとどまることにより生じる”鳥肌”状の皮膚疾患。寒さ等でかゆみが生じうる。単発性もしくはアトピー性疾患に付随する。保湿剤および尿素等のケラチン溶解剤を用いる。

脂漏性角化症 seborrheic keratosis 

平坦な丘疹もしくは疣様の褐色の良性上皮腫瘍性病変。中年以降の発症。 ファイブロブラスト成長因子受容体3の異常活性に関連すると言われる。突然発症の場合は、内蔵腫瘍の可能性が高い(IGF1や他のサイトカインの過剰産生による)Biopsy=keratin-containing cysts

脂漏性皮膚炎 seborrheic dermatitis 

脂腺が豊富な頭皮、まぶた、眉、耳、鼻、胸部、腋窩、へそ、鼠径部等に。malasseziaの感染に関連する。細かな紅斑。黄色の脂肪性の鱗屑

パーキンソン病、HIV感染が関連するため、新規発症時や重症時は検索を検討する。

治療は経過観察もしくは局所抗真菌薬(Ketoconazole, selenium sulfide)

乾癬 Psoriasis

1−2%の有病率。頭皮、肘、膝の過剰角化、炎症、血管新生。成人に発症。皮膚の樹状細胞に抗原提示されたCD4細胞が上皮のCD8細胞を活性化することにより発症すると考えられる。

関節炎の合併。特にHLA B27の場合、重度の関節炎のリスクが高い。

治療:

軽症>局所高力価ステロイド薬(Fluocinonide, bethmethasone),局所ビタミンD薬

重度、関節炎合併>メソトレキサートおよびビタミンD類似薬(T細胞、角化細胞の増殖を抑え、分化を促す。)光線療法

基底細胞癌 Basal cell carcinoma

もっとも頻度が高い。日光露出部位に好発。転移のリスクは低い。真珠様の結節で中心部が凹む、または潰瘍。telangiectaic papules. invasive clusters of spindle cells surrounded by palisaded basal cells.

扁平上皮癌 Squamous cell carcinoma

2番目に多い。日光に露出部位に好発。もしくは創瘢痕や熱傷等から。光線角化症(AK)から扁平上皮癌に発展しうる。 角質化して潰瘍を伴う硬い結節様。成長が早く、中心部に凹みはない。手術切除が第一選択だが、冷凍凝固、電気凝固、放射線治療も適応となる。for cosmetic area, use Mohs micrographic surgery, invasive clusters of squamous cells with keratin pearls

メラノーマ melanoma

紫外線がリスク。異形成母斑もリスク。BRAF遺伝子異常(メラノサイト増殖のシグナリングパスウェイに関するプロテインキナーゼ)が関与。Asymmetry, Border Irregular, Color variation, Diameter >6mm, Evolving in size, shape, color. 垂直方向への成長が転移のリスク。爪下にも生じうる。V600EのBRAF遺伝子異常のメラノーマ(40-60%に認められる)にはVemurafenibが有効。

臨床的特徴はABCDE criteria=asymmetry, Border, Color, Diameter, evolution in size and apprearance (非対称性、不明瞭な境界、色調の多様性、6mm以上の径、増加・拡大速度)

上記により疑わしい病変は1-3mmのマージンをとった根治的生検を行う。

皮膚血管肉腫

慢性的リンパ浮腫はリスク(Stewart-Treves症候群という)。

Images in clinical medicine. The Stewart-Treves syndrome.

グロムス血管腫 Glomangioma

平滑筋の一種のグロムス皮膚糸球体の腫瘍。爪下によく発生する接触、寒冷により有痛性発作を起こす。皮膚糸球体は寒冷時に血流をシャントさせて体温の保持を図る。

類腱腫 Desmoid tumor

創傷治癒時の異常、染色体複製の異常により発生すると考えられる。筋や筋膜組織に発生する。 転移のリスクは低いが、摘出後の局所再発のリスクが高い。腹腔内進展のリスクもある。

pyogenic granuloma

benign vascular skin tumor. small red papule. common in lip or oral mucosa.

さくらんぼ色血管腫 (老人性血管腫) cherry(senile) angioma

成人の最も頻度の高い血管腫瘍。体幹によく発生する。自然治癒はしない。小さな丘疹。整容的な目的以外には、治療を必要としない。

いちご状血管腫 Superficial infantile (strawberry) hemangiomas

赤色の表層性病変。生後1,2年で成長する。5−8歳程度で消退するため、通常は治療は不要。βブロッカーは成長を止めうる。

皮膚線維腫 dermatofibroma

下肢の孤発性結節。良性の繊維芽細胞の増殖。無痛性の有色素性の硬結。1cmのサイズ。つまむと凹む。

晩発性皮膚ポルフィリン症 Porohyria cutanea tarda

無痛性水疱形成、皮膚の脆弱性(特に手背部)、遺伝性もしくはHIVやHCV感染、エストロゲン、アルコール使用に関連する。

皮膚疾患と全身性疾患

黒色表皮腫 Acanthosis nigricans

インスリン増加

(糖尿病、肥満、PCOS)

消化器腫瘍

先端繊維性軟ゆう acrochordons (Skin tags)

インスリン増加

(糖尿病、肥満、PCOS)

妊娠

晩発性皮膚ポルフィリン症

皮膚白血球破壊性血管炎(クリオグロブリン血症)

C型肝炎

扁平苔癬

肝疾患、特にC型肝炎由来
 疱疹性皮膚炎 dermatitis herpetiformis セリアック病 

 再発性ヘルペス

びまん性伝染性軟属腫

免疫抑制 
 脂漏性皮膚炎 seborrheic keratoses  消化管悪性腫瘍
 壊疽性膿皮症 pyoderma gangrenosum  炎症性腸疾患

下肢のリンパ

外側系:下肢後面や外側をカバーし、膝窩リンパ節を経由して鼠径リンパ節につながる。

内側系:下肢前面や内側をカバーするが、膝窩リンパ節は経由しない。そのため、直接鼠径リンパ節腫大につながる。

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