原虫 真菌 寄生虫

Chagas病

中央アメリカもしくは南アメリカに分布。Trypanosoma cruziによる。ベクターはtriatomine bug(オオサシガメ)。

両心不全を伴う拡張型心筋症、心尖部瘤、心室性不整脈。

寄生虫による炎症と、免疫の交差反応により、腸管神経細胞(MeissnerとAuerbach)が障害される。その結果、アカラシア=食道拡大、腸拡大(Megaesophagus, Megacolon)となる。食道がんのリスクも高い。

マラリア Malaria

回帰熱を呈する。

クロロキンは血流内のplasmodiumを駆除することはできるが、肝臓内に潜在性感染をするヒプノゾイド休止期の原虫)は駆除できない。ヒプノゾイドを駆除するためにはプリムキンを加える必要がある。アフリカを含む多くの地域ではP falciparumは通常クロロキン耐性であり、Atovaquone-proguanilもしくはArtemisinisやメフロキンが用いられる。

メフロキン予防内服は、肝臓からの繁殖体Schizontの排菌を考慮して、感染暴露から4週間は予防内服が必要である。

Traveler’s diarrhea

短期間の疾患

特徴
ロタもしくはノロウイルス 発熱および嘔吐が中心

Enterotoxigenic E Coli

Enteropathogenic E Coli

汚染された食品から。腹痛、水溶性下痢。熱は乏しい
カンピロバクター 激しい腹痛、血性下痢
サルモネラ 高頻度の発熱
赤痢菌 発熱、血性下痢、腹痛

長期間(2週間以上)の疾患

 
Criptosporidium 免疫不全患者に発生
Cyclospora 長期、再発性

Giardia

アメリカの自然エリア、田舎に。無症候患者でも排菌が数ヶ月続く。

 

Entamoeba histolytica

赤痢アメーバprotozoal infection MNZ

Amebic liver abscess

high response to oral metronidazole, no need for aspiration

Giardia 感染

Giardia Lambliaによる感染。水溶性下痢を含む胃腸炎症状。吸収不良による脂肪便。便からovaと寄生虫を検出もしくは便の免疫アッセイで診断。絨毛萎縮の原因となる。IgAが治癒に関連しており、IgA欠損症やX染色体無ガンマグロブリン血症で慢性感染化する。糞便により、デイケアや老人施設での集団感染となる。

治療は有症状の患者に対して。無症候性のものは治療は不要。有症状のものはプール等は禁止となる。

皮膚リーシュマニア症

噛まれた部分の徐々に広がるピンク色の丘疹。中東、中央、南アメリカで流行。感染したサンドフライに噛まれることで感染。哺乳類のマクロファージ内で成熟する。細胞内の丸い卵型の無鞭毛虫。ロッド型のキネトプラズマがある。

バルトネラ感染 Bartonella henselae

猫ひっかき病。傷の水疱、丘疹形成と所属リンパ節の有痛性腫脹。腋窩が多い。

治療はアジスロマイシン、8才以上で神経症状ある場合はドキシサイクリン

細菌性血管腫症 Bacillary angiomatosisを起こしうる。多発性の丘疹。内蔵にも血管腫を呈しうる(無菌性心内膜炎等)

Echinococcosis

dog liver cyst with daughter lesion

When tick attached more than 36h; prophylactic single dose Doxy

バベシオ症 Babesiosis

ダニ媒介疾患。リング状の赤血球内封入体。フル様の症状。血管内溶血(貧血、血小板減少)肝酵素上昇。

ロッキー山紅斑熱

ダニ媒介のRickettsia Rickettiによる感染症。急性のリンパ組織球性の血管炎。末梢から中心へ向かう紅斑。発熱。血小板減少。ドキシサイクリンによる治療

ライム病 Lyme

ダニ咬傷よって媒介されるスピロヘータBorrelia burgdorferiによる感染症

  • 早期局所症状:感染後数日から数週間。インフルエンザ様の症状と慢性遊走性広範erythema chronicum migrans
  • 早期拡散期:数週間から数ヶ月。中枢神経症状(bilateral facial nerve palsy),新合併症(ブロック)
  • 晩期ライム病:数ヶ月から数年後。非対称性の関節炎(多くは片側の膝関節炎、negative gram stain)、亜急性脳炎(記憶障害、傾眠、気分障害)。

治療はoral doxy, amoxicillin(especially for <8 or pregnant), spirochete. When meningitis or heart block, use IM CTRX

エールリヒア症 Ehrlichiosis

白尾鹿に常在するEhrlichia chaffeensisのダニ咬傷による感染。単核球の多い組織(骨髄、リンパ節、肝、脾)へ広がる。症状は非特異的(熱、悪寒、筋肉痛、頭痛)症状と丘疹性皮疹、リンパ球減少、血小板減少肝酵素上昇。治療はドキシサイクリン等

 

真菌感染症

カンジダ感染

培養にて酵母から芽管germ tubeが出現する。

表在性感染はヘルパーT細胞によってコントロールされている。HIV等でリスクがあがる。

血行性感染、播種性感染は好中球によってコントロールされている。化学療法や貪食障害でリスクが上がる。

皮膚カンジダ cutaneous candida

湿潤した皮膚のシワに=カンジダ性間擦疹 Intertrigo

非皮膚糸状菌感染 non-dermatophyte

Pityriasis/Tinea versicolor 癜風

nondermatophyte fungus (Malassezia=budding yeast in KOH), in hot and humid weather. 日焼け後に白斑として明らかになる。

皮膚糸状菌 Dermatophyte

頭部白癬 Tinea capitis 

Microsporumなどのdermatophyte皮膚糸状菌の感染。黒人に多い。頸部の有痛性リンパ節腫脹が認められる。KOHで診断。毛髪の脱落を伴う。毛根への浸透が必要なため、経口のGriseofulvinやTerbinafineを用いる。

体部白癬 Tinea corporis (ringworm) 

Microsporumなどの感染。skin to skin contact in gym. topical antifungal (clotrimazole)。

手白癬 Tinea manuum

典型的には片側のみの症状

足白癬 Tinea pedis

軽度のものは局所抗真菌薬、重度のものは内服Terbinafineを用いる。

爪白癬 Onychomycosis 

治療は terbinafine内服が第一選択。 代替としてはitraconazole

癜風 Tinea versicolor

KOHで確認。春から夏に発生。selenium sulfide, terbinafine, clotrimazole、ケトコナゾール等の局所抗真菌薬を用いる。

スポロトリコーシス Sporotrichosis

皮膚の真菌感染。腐った植物や土に生息し、皮膚の傷から入り、リンパで広がる。園芸士に多い。無臭、無痛、非化膿性、肉芽腫様の結節。治療はITCZ

ヒストプラズマ症 Histoplasmosis

オハイオ州やミシシッピ川沿いの土壌にいる真菌。吸入して肺胞のマクロファージに貪食されるが、殺菌されず、マクロファージ内で増殖する。小さい酵母の集簇。2週間程度で感染巣は肉芽腫形成され、次第に石灰化する。網様系内に感染波及することもある(脾、肝の石灰化病変)。肺サルコイドーシス(肺門部リンパ節腫大)と間違われ、ステロイドを用いると悪化する。尿中抗原で診断される。

Blastomycosis (酵母真菌)

アメリカ南東部、Wisconsin州等。免疫抑制患者では播種性感染証となる。肺炎、皮膚潰瘍、肋骨の溶骨性病変、前立腺感染 Tx=ITCZ or AMB

コクシジオイデス症 Coccidioidomycosis

アリゾナ等のsouthwestern US, valleyで発生。 内生胞子endosporeを含む透明な球状体spherulesを作るのが特徴所見。

fever, Night sweats, BW↓pulmonary infection

ムコール菌症 mucormycosis

環境中にありふれたクモノスカビRhizopus による感染症。DM(特に糖尿病性ケトアシドーシス患者)や免疫不全でリスク上昇。顔面や脳への壊死性感染90度に菌糸を分岐する。

リポソーマル アンフォテリシンBで治療

アスペルギルス

菌糸を鋭角に分岐。侵襲性アスペルギルス症、アスペルギノーマ(ファンガスボール)、アレルギー性アスペルギルス症を呈する。

糸状菌:アスペルギルス、ムコール、皮膚糸状菌

酵母真菌:カンジダ、クリプトコッカス、ブラストミセス

Dimorphic:コクシジオイデス、ヒストプラズマ

 

 

鉤虫 hookworm

熱帯地方で感染。土壌に排泄された糞から孵化し、素足で踏むことで感染、皮膚を通過する。血中から肺胞へ移行し、咳き上げることによって、消化管へ移動する。最大14年小腸へ寄生し、吸血するために鉄欠乏性貧血となる。Necator americanusやAncylostoma duodenale

糞線虫症 Strongyloides stercoralis

filariform larvaeフィラリア型幼虫により感染。人糞に汚染された土壌に存在。皮膚に接触後、皮膚を貫通し、肺へ移動する。その後、咽頭まで上がり、腸管内へ移動する。小腸で成虫となり、産卵する。卵は腸内で孵化(Rhabditiform)し、一部はホストに再感染し、残りは便に排泄される。

pulmonary (asthma like) >>Ivermectin

住血吸虫症 Schistosomiasis 

Shistosoma haematobium: アフリカ、中東のカタツムリから。尿路症状(血尿、頻尿、水腎、腎盂腎炎、膀胱がん

S mansoni: アフリカ、中東、南アメリカ、カリブ

S japonicum: アジア、中国、フィリピン、日本

腸管症状(下痢、腹痛、腸管潰瘍、鉄欠乏性貧血)もしくは肝症状(肝腫大、脾腫、門脈周囲線維化、門高)

Trichinellosis

fromundercooked pork. intestianl stage=enteritis, muscle stage=(periobital edema, eosinophillia myosis)

Enterobius vermicularis (helminthギョウ虫)

school age children。途上国。まずは軽い呼吸器症状で始まり、消化器症状(嘔気、下痢、腹痛)となる。便潜血陽性、好酸球高値。

治療 albendazole  night itchness

Echinococcus;

fromdog feces. hydatid cyst inliver.

Neurocysticercosis

from pig. cyst inbrain

Cutaneous larva migrant

sandy beach

ケジラミ

Phthirus pubisによる感染。治療は局所permethrin

 

抗真菌薬

アゾール系:細胞膜のエルゴステロールの合成を阻害。

テルビナフィン(ラミシール):真菌の細胞膜を形成するエルゴステロールの形成をスクアレン エポキシダーゼ阻害によって阻害する。

ポリエン系(アンホテリシンB、ナイスタチン):真菌細胞膜のエルゴステロールに結合し、真菌の溶解に作用する。ヒトのコレステロールにも結合するため、急性の投与関連反応(発熱、低血圧等)や用量依存性腎毒性(ATNが生じる。低K、低Mgのリスク)、貧血(腎でのエリスロポエチン合成抑制)、血栓性静脈炎が生じる。

ファンギン(カスポファンギン):細胞壁構成のβDグルカンの合成を阻害する。カンジダやアスペルギルスに。

フルシトシンDNA&RNAの合成阻害。5FUに代謝され、ウラシルと置き換わり、mRNAを阻害する。

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