循環器 CARDIOLOGY

解剖 生理学

ポワズイユの法則

血管径が半分になれば、血流量は半径の4乗となるため、1/16となる。

解剖

頸動脈小体は舌咽神経を介して中枢へ求心性シグナルを送る。

大動脈小体は迷走神経を介して中枢へ求心性シグナルを送る。

冠動脈はPDAが左右どちらから分岐しているかで、優位が決定される。右冠動脈優位が70%、左冠動脈優位が10%、両優位(左右冠動脈からPDAが分岐している)が20%となる。優位側の冠動脈からAV node動脈も分岐しており、この障害でAVブロックとなる。

老化による細胞変化

老化によって黄褐色の細かい顆粒、リポフスチンが核周囲の細胞室内蓄積する。このリポフスチンはフリーラジカル障害や脂質のペルオキシダイゼ−ションの産物であり、老化や悪液質や栄養不良の心筋や肝細胞によく認められる。

脱分極 伝導

ペースメーカー細胞はまずカルシウムイオンの流入により脱分極する。

非ペースメーカー細胞はまずナトリウムイオンの流入により脱分極する。

BNPは心室の壁ストレス増加によって心室から、ANPは心房壁ストレス増加によって心房から分泌される。両者とも、静脈と動脈を拡張することで前負荷と後負荷をさげる。また腎臓からの塩分と水の排出を促進する。

心筋虚血

完全虚血後、心筋は60秒以内に収縮能を喪失する。心筋内の総ATP値は数分間は保たれるが、重要な部分でのATP値は速やかに低下するため、収縮能の喪失は早い。しかし30分以内に虚血が解除されれば、収縮能は回復する。

虚血後、不可逆的変化をきたした細胞はミトコンドリアが空胞化し、酸素供給が得られてもこのようなミトコンドリアからATP産生は得られない。可逆的な虚血障害であった場合は、ミトコンドリアは腫大するが、空胞化は認めない。

冠動脈のプラークラプチャーはプラーク内のマクロファージによるメタロプロテアーゼ分泌での細胞外マトリックス蛋白の分解によって生じる。

心筋は虚血時には十分なATPが産生できなくなる。そのため、Na-K-ATPポンプが働きを停止する。その結果、NaとCaが細胞内に貯留し、電解質が水分を引きつけるため、虚血心筋は浮腫となる。

心筋虚血後の変化

4時間まで ほとんど変化を認めない
4-12時間まで 早期凝固壊死、浮腫、出血、波状の線維
12-24時間まで 凝固壊死、Marginal contraction bandの壊死
1-5日まで 凝固壊死、好中球浸潤
5-10日まで マクロファージによる壊死細胞の貪食
10-14日まで 顆粒組織、血管新生
2週間-2ヶ月 コラーゲン沈着、瘢痕形成

心筋電気伝導

非ペースメーカー細胞

フェイズ0:早期脱分極、ナトリウムイオンの細胞内流入による

フェイズ1:早期再分極、カリウムイオンの細胞外流出による

フェイズ2:プラトー期、Lタイプチャネルによるカルシウムイオン流入と、カリウムイオンの流出のバランスによる

フェイズ3:晩期再分極、追加のカリウムイオンチャネルの開口によるカリウム流出による。

 フェイズ4:安静、カリウムはリークチャネルを通じて流出し、-80から-95mVの分極を維持。Na-K-ATPポンプによってナトリウム、カリウムの勾配を維持。

心筋伝導速度

プルキンエ線維が最も早く、これにより心室収縮が下からの収縮となるようにしている。

Parasympathetic tone; slowing the conduction of AV node

心音

III音:心室性ギャロップ、II音の後、急速な心室への受動的な血流充満による。容量負荷を反映。

IV音:心房性ギャロップ、I音の前、硬い心室に血流を送り込むための心房の収縮による。拡張不全。

Early decresent diastolic mur; AR

early peak systolic mur; mild AS

mid-late peak sys mur; severe AS

holosystolic mur; at left lower sternal border=VSD, TR, at apex=MR

Severe AS; soft S2 and can be single S2. late peak of systolic murmur

grade 1-2 mid systolic murmur is innocent flow

Pulsus Paradox; respiratory variation of pulse. Cardiac tamponade (common), asthma, COPD(Intrathoracic pressure decreased up to -40mmHg)

Squatting;Return↑Afterload↑; AR,MR,VSD excavated

カテコラミン受容体

受容体 セカンドメッセンジャー Agonistの効果
α-1 IP3↑

末梢血管収縮

尿道括約筋収縮、前立腺収縮

瞳孔散大

α-2 cAMP↓

中枢神経性の血圧低下

眼内圧低下

脂質分解低下

血小板凝集促進

膵インスリン分泌低下

腸管蠕動低下

β-1 cAMP↑

心収縮、心拍数増強

傍糸球体細胞からレニン分泌増加

β-2 cAMP↑

末梢血管拡張

気管支拡張

子宮収縮抑制

膵グルカゴン分泌増加

膵インスリン分泌促進

ドーパミン cAMP↑

動脈拡張

腎血流増加、Na利尿

カテコラミン受容体作動薬

薬剤 α1 α2 β1 β2
Dopamine        
Dobtamine        
Norepinephrine ↑↑ ↑↑ ↑↑  
Epinephrine  ↑   ↑↑  ↑↑ 

Fenoldopamは短時間ドーパミン作動薬で血管拡張、腎血流増加作用がある。

ステロイドは血管平滑筋細胞のα-1受容体をアップレギュレートすることでカテコラミン反応性を最大化する(Permissiveness)。

カテコラミン受容体拮抗薬

薬剤 α1 α2 β1 β2
         
Phenoxybenzamine 非競合非可逆阻害 非競合非可逆阻害    
Phentolamine 競合可逆的阻害 競合可逆的阻害    
Labetalol 競合可逆的阻害   競合可逆的阻害 部分作用
Propranolol     非特異的阻害 非特異的阻害
低用量Atenolol     阻害  

β1受容体:心筋、腎棒糸球体に受容体あり。受容体ブロックにより細胞内cAMPは減少する。

Norepinephrineの血管外漏出の際はPhentolamineを直接漏出部に注入することで組織壊死を防ぐことができる。

血管拡張のメカニズム

血管内皮細胞

アルギニンからeNOSによってNOが産生

血管平滑筋細胞 

NOによりGTPがcGMPとなる。cGMPがミオシン軽鎖を脱リン酸化すること、また、筋肉内カルシウムイオンを低下させることで血管平滑筋が弛緩する。シルデナフィルはcGMPをGMPへ分解するホスホジエステラーゼを阻害する。

一方、血管平滑筋内へのカルシウムチャネルからのカルシウムイオン流入はミオシン軽鎖をリン酸化し平滑筋収縮につながる。カルシウムブロッカーはこの筋内へのカルシウム流入を阻害する。

動脈硬化のメカニズム

慢性的な血流ストレス、高脂血症により血管内皮細胞の障害が起こる。これにより血管細胞接着因子(VCAMs)が血管内皮細胞表面に発現する。この結果、単球やTリンパ球が内皮に遊走することになる。障害された内皮細胞や浸潤したリンパ球はサイトカインや成長因子を放出し、血管平滑筋の遊走や増殖を促進する。血管平滑筋細胞は細胞外マトリックス蛋白(コラーゲン、エラスチン、プロテオグリカン等)を合成する刺激も起こす。その結果、線維性被膜を形成し、この被膜の破裂がプラークラプチャーとして心筋梗塞の原因となる。

ANPやBNP

ANPやBNPは膜貫通受容体に結合し、GTPからcGMPに変換する。その結果血管平滑筋細胞が弛緩する。BNPはもっとも心不全に対して感度の高い検査となる。

薬剤

βブロッカー

PR間隔を延長する。

beta antagonist; labetalol, propranolol, metoprolol
beta stimulus; isoproterenol

βブロッカー過量投与時はグルカゴン投与する。グルカゴンはG蛋白に結合し、細胞内cAMPを増加させ、心収縮時のCaイオン放出を促す。

Antiarrhythmic drug 1C(Flecainide, Propafenone); “use dependence”=in high HR, more effect (wider QRS) 

クラスIII:アミオダロン、ソタロール、Dofetilide 

アミオダロン Amiodarone

肺線維症 Interstitial pneumoniae はアミオダロンの累積投与量に依存するため、アミオダロンの血中濃度は正常域であることが多い。用量に応じて、数ヶ月から数年で発症しうる。

hypothyroidism(memory loss BW↑)

ジギタリス

心筋細胞でNa-K-ATPポンプをブロックする。その結果、Naが細胞から排出されなくなる。Na濃度の上昇により、Ca排出してNaを取り入れるNa-Caポンプの活動が抑制されるため、心筋細胞内のCa濃度が高まり、収縮力の増強となる。

ジゴキシン中毒

Atrial tachycardia + AV block。視覚異常(色の変化)が特徴的所見。ベラパミル、キニジン、アミオダロンの追加はジゴキシン代謝が悪化し生じうる。

Caブロッカーによる下腿浮腫

Precapillary Vesselの拡張による。

ジヒドロピリジンCCB(アムロジピン、ニフェジピン)はより生じやすい

Ca blocker/ beta blocker overdose

bronchospasm is characteristics of beta blocker overdose. in both case, use glucagon to increase cyclic AMP level

Statin

Myopathy: 有症状、もしくは無症状かつCK900以上はスタチンの中止。

過剰な運動により誘発されたものは、CK正常化後に再開可能

適応:二次予防、一次予防としてはLDL>190もしくは40歳以上の糖尿病もしくは10年の心血管イベントが7.5%以上

ワーファリン

アミオダロン開始時は25-50%減量する

他に、アセトアミノフェン、アゾール、メトロニダゾール、キノロンもワーファリン効果を増強する。

CHADSVASCが2点以上で適応

INR2−3:リスクのない機械弁AVR後(EF30%以上、塞栓症既往なし)

INR2.5-3.5:リスクのある機械弁AVR後、機械弁MVR後

機械弁、生体弁とわず、弁置換後はアスピリンも適応となる。

ACE阻害薬の注意点

利尿剤内服中の患者や脱水状態の患者に対して。、ACE投与は、代償性に上昇しているアンギオテンシンIIを低下させることになり、低血圧のリスクがあり、注意が必要である。 低用量から始める方が安全である。

 

小児疾患

ASD

fixed splitting of S2, mid-systolic murmur in the left upper sternal border, mid-diastolic rumble

mid-systolic ejection murmur due to increased PV flow

VSD

Harsh, 汎収縮期逆流 at 第3,4肋間、with palpable thrill

リウマチ熱による心炎

中心部にリンパ球やマクロファージを認める間質の線維化である、間質性心筋肉芽腫(Aschoff body)を認める。

妊娠心筋症 peripartum cardiomyopathy

リスク:30歳以上、多産、preeclampsia

LVEF45%<で診断

LVEF20%以下は再発リスク 

Down Syndrome

心内膜症欠損、十二指腸閉鎖、ヒルシュプリング病、atlanto-axial instability、甲状腺機能低下症

アルツハイマー様痴呆、急性白血病のリスク

Jervell and Lange-Nislsen症候群

常染色体劣性遺伝。先天性QT延長と感音性難聴。電位依存性Kチャネルの異常。

Noonan

William

DiGeorge syndrome;ToF, Truncu arteriosus, Interrupted aortic arch, abnormal facies, thymic hypoplasia, craniofacial deformites, hypoCa/hypoPTH, thymic hypoplasoa

Edwards syndrome; trisomy 18, VSD, IUGR, micrognathia小口, rocker-bottom feet

Tetralogy of Fallot; RVOT obstruction (harsh sys ejection murmur), VSD, single S2, Tx=knee-chest position

Turner;Bicuspid, CoA

Complete atrioventricular septal defect CAVSD; common in Down synd. ASD, VSD, PH

Coarctation of the aorta; can cause headache, epistaxis, hypertension

Transposition of the great vessels; single S2, no murmur in case of PFO mixing, positive murmur in VSD or PDA

 

高血圧 虚血性疾患

2次性高血圧

20才以下

腎実質病変、大動脈縮窄

21−39才

甲状腺機能亢進・低下症、線維筋性異形成(女性がほとんど)、腎実質病変

40−64才

高アルドステロン症、甲状腺機能亢進・低下症、睡眠時無呼吸

65才以上

動脈硬化性腎動脈狭窄、慢性腎不全

高血圧管理

収縮期130以下 生活習慣の修正

収縮期140以下 上記に加え、降圧薬一剤投与を検討

収縮期140以上 生活習慣の修正に加え、降圧薬1−2剤投与

*若年発症、急性発症時は2次性の原因検索を行う。

Severe HTN >180/120

生活習慣の改善とSBPの減少

DASHダイエット 11mmHg

減量 6mmHg/10kg

有酸素運動   7mmHg

塩分制限 1.5-2.3g    5-8mmHg

飲酒制限 男性2以下、女性1ユニット以下   5mmHg

冠疾患リスク

主要リスク

冠動脈以外の動脈硬化病変

糖尿病(血糖管理は微小血管障害を防ぐも、冠動脈、脳卒中といった大血管障害は防ぐエビデンスは乏しい

慢性腎不全

副リスク

高齢、男性、家族歴、高血圧、高脂血症、喫煙、肥満

Cardiac assessment

Low-risk operation(breast, cataract, endoscopy, ambulatory or superficial procedure)はactiveなcardiac disease (心不全、不安定狭心症)がなければ、心評価は不要である。

High-Risk operationで心不全既往があっても4Metsの運動耐容能(階段2フライト登れる)があれば、心評価は不要である。

Exercise Stress Testing

if negative: <1% risk of cardiovascular events within the next year *糖尿病であっても

CAD

80歳以上の高齢者では胸痛よりも呼吸苦、疲労等の症状を呈する事が多い。

検査:まずはストレス検査(Exercise ECGが第一選択。運動もしくは薬物、エコー、心電図、シンチグラフィー) 

ACS疑い例

アスピリン325mg、胸痛持続時はニトロ、トロポニンI測定を少なくとも2回3時間あけて。

トロポニン陽性>>NSTEMI>>早期angiography

トロポニン陰性、TIMI Risk score 0-2>>外来にてStress test

NSTEMI/ACE

DAPT(Aspirin+Clopidogrel/prasugrel/ticagrelor), Nitrate, Beta Blocker, Statin, Anticoagulant therapy (heparin, LMWH, bivalirudin, fondaprinux)

STEMI

90mins以内のPCIが推奨される

新規胸痛でも心電図変化が無いものは、緊急カテではなく、まずは心電図およびトロポニンの確認を行う。

MI後心膜炎

MI4日以内に発症すればPeri-infarction pericarditis/Acute pericarditis、治療は高用量ASA +/-コルヒチン。ASA以外のNSAIDSもしくはステロイドは心筋治癒を遅らせ、心破裂になりうるため避ける。

数週間で起きればDressler syndrome

Prior MI

Q wave, negative T wave on ECG

Meds: Beta blocker, Statin, Anti-platelet, ACE-i or ARB 

CABG適応

多枝病変(特にProximal LADを含む)、糖尿病、左心機能低下例は特に。 

Sexual activity with CVD

Sexual Activityは3−4METsの穏やかな運動に分類される (中等度の歩行と同じ)

Low risk: 再灌流治療後、無症候性の左室障害、

High risk:難治性狭心症、NYHA4心不全、重篤な不整脈、重度弁膜症

Low Riskでは3−4週間後もしくは1週間後にSexual Activityを再開可能

Cocaine-related chest pain CRCP

Benzodiazepineまたはニトログリセリンが初期治療

ベータブロッカーはアルファ作用増強して冠動脈狭窄を来す可能性あり、第一選択ではない(禁忌ともなる)

不整脈疾患

ブルガダ症候群

RBBBとV1-3でのST上昇

QT延長症候群 QT prolongation

QTc男性450以上、女性470以上

Tx=propranolol(shorten QT and blunt exertional HR), ICD

QT延長の後天性の原因

低体温、低カリウム血症、低マグネシウム血症、薬剤、洞不全、洞性徐脈

 *TdPのリスクとなる。TdP時はMg補充。

TdP

immediate conversion, IV Mg, Amiodarone is not indicated

Multifocal Atrial Tachycardia

3種類以上のP波の形、Narrow QRS、不規則なリズム

COPD等の肺疾患に合併しうる。原疾患に対する治療がMATの治療となり、優先される。

Premature atrial complexes

smoking, alcohol is risk。avoid risk factor such as smoking , alcohol, caffeine and stress

Af in WPW

cardioversion or Procaineamide, AV nodal blockers should be avoided,

elecrtrical alternans

QRS amplitude change with beat

 

心不全疾患

心不全

左心不全:発作性夜間呼吸困難症は左心不全所見として特異的である。肺水腫所見としての喘鳴、湿性咳嗽、胸痛は左心不全に特異的な所見とはならない。

拡張不全による心不全

肥満、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群がリスク

カーリーBライン、左房拡大、BNPは肥満時は偽陰性化しうる

DCM

収縮力低下、左室コンプライアンスは上昇。周産期心筋炎もDCMの病態となる。

肥大型心筋症 Hypertrophic cardiomyopathy HCM

家族の突然死歴、失神、NSVT、3cm以上のExtreme な中隔肥大、運動時の低血圧はICDの植え込み適応。アルコール中隔焼却は内科的治療の次に適応。

常染色体優性遺伝。アフリカ系に多い。DCMよりも頻度が高い。心筋錯綜が認められる。systolic murmur changing by physiologic maneuvers (Valsalva increase intensity). carotid pulse with dual upstroke due to midsystolic obstruction, Tx= 1, beta blocker, 2, verapamil, Disopyramide

心不全薬物治療

ベータブロッカー、ACE-i、利尿薬

アフリカン・アメリカン:さらにIsosorbide dinitrate with hydralazinがエビデンスあり 

CRT適応

LVEF<35%、NYHA 2-4、LBBB with QRS >150ms

三環系抗うつ薬中毒

プルキンエ繊維のfast sodium channelが抑制されるため、QRSが幅広くなる。これに対し、重炭酸を投与して心室性不整脈を抑制する。

薬剤性心筋障害

Trastuzumab:非用量依存性、可逆性

Anthracycline:蓄積用量依存性、非可逆性

 

心臓弁膜症

大動脈弁狭窄症

単一のS2。soft S2

Loud, late peaking systolic murmur (cresendo-decresendo)。中軽症はEarly-peaking murmur 

Ejection click followed with systolic murmur

大動脈弁石灰化

慢性的な血流ストレスや炎症によって、内皮細胞や線維芽細胞の細胞死が起こり、引き続いて石灰化が起こる。

大動脈2尖弁

First Degree親族のエコースクリーニングが推奨

急性僧帽腱索断裂

Decrescendo holosystololic murmur

僧帽弁腱索断裂は結合織疾患に合併しやすい

僧帽弁逆流症

nonejection click (snapping of chordae) followed by systolic murmur, which the timing varies with volume status

LVEF<60%以下は左室収縮障害合併となる。

MVProlapse; systolic murmur get softer by squatting. can cause chest pain

僧帽弁狭窄症

喀血、Loud S1(僧帽弁閉鎖による), Opening snap, Mid-diastolic rumble,、 

三尖弁逆流

Holo-systolic murmur at the lower sternum increased with inspiration

心内膜予防内服

適応患者:人工弁、心内膜炎既往、心臓移植後の弁膜症、未治療のチアノーゼ性先天性心疾患、残存欠損孔のある治療済み先天性心疾患

適応疾患:歯根・歯肉操作(デンタルクリーニングを含む。感染状態問わない)、気道への操作(感染状態問わない)、感染状態の腸管・尿路操作、感染状態の皮膚・筋手術、心内への人工物留置

心内膜炎

まずは血流の乱流によって、心内膜が裂傷し、無菌性にフィブリン、血小板が凝集する。その凝集塊に、一過的な菌血症が行った際に、菌が付着、増殖することで心内膜炎となる。

非感染性塞栓性心内膜炎 (NBTE)

進行期の悪性腫瘍(marantic endocarditis)、SLE(Libman-Sacks心内膜炎)に合併しうる。心内膜病変は左心系に多くみとめ、塞栓症状を来す。

 

大動脈疾患 その他

大動脈解離

初期治療:疼痛管理、経静脈ベータブロッカー、ニトロプルシド if SBP>120、手術

大動脈瘤

腹部大動脈瘤のリスクは男性、高齢>65才、喫煙であるが、この内、喫煙がもっとも発生に関連している。貫璧性の血管炎症が病態。

進展予防:禁煙 (降圧治療よりも禁煙が効果的) 

マルファン症候群 Marfan synd

systemic weakness of connective tissue by fibllin-1 abnormality

自動車ハンドル外傷

急性死亡例は大動脈損傷が最多

心タンポナーデ

拡張早期の右心室・右房の虚脱

奇脈(吸気時の収縮期血圧の10mmHg以上の低下)

少量の心嚢水で生じることがあるため、急性の心タンポナーデの場合は心シルエットは小さい事がある。

uremic pericarditis

ST change poor

ニトロプルシド中毒

リスク:腎障害患者

症状:頭痛、混乱、痙攣、昏睡、乳酸アシドーシス、皮膚紅潮

治療:Sodium Thiosulfate

迷走神経反射による失神

嘔気、倦怠感、顔面蒼白が先行し、失神後にも残存しうる。検査は不要で教育とフォローアップをまず行う。

DVT

検査:若年発症、再発性等の場合のみプロテインC、S、AT3を測定

治療:癌の併存なければ3ヶ月以上のOral Xa阻害薬が第一選択

ホルモン補充療法を行っていれば、SSRIもしくはSNRIに切り替える

周術期DVT予防としてRaloxifene 選択的エストロゲン受容体薬は4週間前に中止する。

バージャー病 Thromboangitis obliterans (TAO)

45才以下での手指や下肢虚血。レイノー兆候。ヘビースモーカーにリスク。normal ABIの場合もある。分節的な血管炎。周囲の神経や静脈にも炎症が波及しうる。

肺高血圧

肺動脈血管内皮障害により、血管収縮性、増殖性メディエーター(エンドセリン、トロンボキサンA2)が増加し、血管拡張性、増殖抑制性メディエーター(NO、プロスタサイクリン)が低下する。その結果、肺動脈収縮および内皮肥厚を伴う平滑筋増殖が生じる。

 

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