SIADHの診断基準
Ⅰ主要症状
- 脱水所見を認めない
Ⅱ検査所見
2) 低浸透圧血症:血清浸透圧<270mOsm/L
3) 高張尿:尿浸透圧>300mOsm/L
4) Na利尿の持続:尿Na≧20mEq/L
5) 腎機能正常:血清Cr≦1.2mg/dL
6) 副腎皮質機能正常:
血清コルチゾル≧6mg/dL
Ⅲ参考所見
- PRA≦5ng/mL/hrが多い
- S-UA≦5mEq/が多い (1,2より脱水ないといえる)
- 尿中カリクレインが増加する
- 水分摂取制限で低Na血症が改善
- S-ADHの上昇:低Na血症に対してS-ADHが相対的高値を示す。
【診断基準】
1) 確実例:検査所見1)-6)あり、かつ脱水の所見の認めないもの
2) 疑い例:検査所見1)-6)あるが、かつ軽度の脱水の所見の認める
治療
塩分負荷よりも水制限 、、volume負荷によりRAA、HANP亢進するため
血清Na値mEq/L | 臨床症状 | |
160~ | 死亡率60%以上 | 運動失調、痙攣、意識障害、呼吸抑制 |
149~159 | 死亡率40-50% | 不穏状態、被刺激性亢進、傾眠、振戦、筋攣縮、失調 |
146~148 | 口渇、飲水行動、不穏状態 | |
135~145 | 正常範囲 | |
120~134 | ほとんど無症状 | |
110~119 | 食指不振、悪心、嘔吐、性格変化 | |
100~109 | 傾眠、錯乱状態、痙攣、昏睡 | |
~100 | 致命的 |
血清浸透圧280mOsm/kg以上でADH=0.38×(血漿浸透圧‐280)
血清浸透圧270mOsm/kg未満ではADHは測定限界以下